ロロがルルーシュの部屋のベッドで肘をつき、片手でグラスを持ったまま横になっています。周りには沢山のルルーシュがいます。
ロロ「あー兄さん? お水注いでもらってもいい? あ、あとそっちの兄さん、パソコンの電源入れてv そっちの兄さんは僕のロケット磨いといて♪」
部屋のドアが開きます。入ってきたのは本物のルルーシュ。
本物のルルーシュ「ただい…
ま!?」
偽ルル達『
あ、俺だ』
本物のルルーシュ「『あ、俺だ』じゃない!
俺が俺だ! ちょっと待て…学園に置いておく用の偽俺は、一人だけでいい筈…。何故こんなに沢山俺が……っ!!」
ロロ「あー。本物の兄さん。おかえりー」
本物のルルーシュ「ロロ…。偽俺をこんなに量産したのはもしかしなくてもお前だな…?」
ロロ「うん♪」
本物のルルーシュ「はべらす為か。ひょっとして」
ロロ「ご明察。
もう僕幸せでしょうがないよ。あ、おいでー兄さん」
ベッドに腰掛ける偽ルルの頭に手を伸ばして、ロロが髪を撫でます。
ロロ「偽兄さんすごく可愛い…」
本物のルルーシュ「……くっ……!」
ロロ「兄さん、妬いてる?」
本物のルルーシュ「
妬くかっ!!! (思わずかなり本気で)」
ロロ「……
えっ……」
ロロから冷たい空気が流れます。
本物のルルーシュ「…あ…(地雷踏んだっ!?)」
ロロ「……
そうなんだ(絶対零度の瞳)」
本物のルルーシュ「や、妬いてても妬いたって言うワケないだろうっ!!(わざと顔を真っ赤にして
ツンデレの演技)」
ロロ「…まぁ、いいや(少し機嫌をなおして)。僕もちょっとふざけすぎたかもね」
本物のルルーシュ「ああ、そうだロロ。前から訊こうと思ってたんだが、9話の本は…(地雷を回避したので話題転換)」
ロロ「ああ、あの本? 偽兄さんの取り扱い説明書」
本物のルルーシュ「(なんでこっちにも地雷があるんだ!)そうか…結構、取り扱いは難しいのかな?」
ロロ「皆しっかりしてるから、僕がすることは何もないね……。ところで、兄さん、アールストレイム卿の携帯のデータに、兄さんの写真が入ってたけど、兄さんはアールストレイム卿と知り合いなの?」
本物のルルーシュ「いや…記憶にはないんだが…」
ロロ「今、色々説が流れてるよね。アールストレイム卿=マリアンヌ様説、ナナリーとアールストレイム卿の入れ替え説とか…で、僕とナナリーが双子だとか。そこまで行かなくても、兄さん達みたいに、後ろ盾がなくなった皇族って線も」
本物のルルーシュ「ナナリーとの入れ替えは断じて無い!!」
ロロ「兄さん…やっぱり血のつながりが大事なんだね……(遠い目)」
本物のルルーシュ「いや…ナナリーと俺の血が例え繋がっていなくても、大切な妹であることに変わりはない……! しかしそうすると、あのラウンズが俺の妹ということに…。
いやそれもアリか…ふふっ…」
ロロ「
兄さんそこで喜ばないでよ」
本物のルルーシュ「(目をきりっとさせて)いや…冗談だ。ところでこの量産型偽俺はこの後どうするんだ? こんなに沢山……」
ロロ「え?
全員美味しく頂くつもりだけど」
本物のルルーシュ「いや、そういう意味じゃなくてだな」
ロロ「…ああ、安心して。一人一人の稼動時間はそう長くないから、勝手に動き出して大変な事態に…ということもないよ。それに起動してから経過時間を考えてローテーションは回してあるから、途中で止まるとか、そういうヘマはしない」
本物のルルーシュ「だからその後の処理……」
ロロ「兄さん…それ本当に訊きたい? 僕は話しても構わないけど」
本物のルルーシュ「やめておこう」
ロロ「うん…。僕もそれをお勧めするよ…それより、兄さん来週は大変そうだね」
本物のルルーシュ「いや、そうでもない。大宦官達がシンクーの処刑を目論んだお陰で、こちらとしてはだいぶ動きやすくなった」
ロロ「その前に兄さん…今回の兄さんはシンクーにやられたというよりは…」
本物のルルーシュ「AN●HAにやられたな…。
手抜き工事め」
ロロ「ANEH●のせいで紅蓮を取り返せなかったしね…。そういえば、紅蓮って、前も整備不良でパイロットの脱出が出来なかったよね? 色々と災難な機体だね…」
本物のルルーシュ「まぁ、来週の後半には俺が笑ってるさ。きっと」
ロロ「頑張ってね。
本物の兄さんがいなくて寂しいから、
僕は偽兄さんに慰めてもらうよ」
本物のルルーシュ「………」
* * *
偽兄の正体は結局何なのでしょうね。
PR