戦闘終了後。
なんとかソロモンを倒したカール。
「カール、僕は…、あなたと世界をまわるのが夢だった…。あなたと共に笑い合えるならと、全て捨ててきたのに…」
何故か足をひきずりながら、ソロモンは近づいてきた。カールは再び建物の端へと逃げる。
「どうしてわかってくれないんですか…!?」
「…それは…」
言おうとした瞬間、カールの視界がぐにゃりと歪んだ。
「カール…!?」
ああ、戦闘で血を流しすぎたな…とぼんやり考えながら、ここがどれだけ高い場所とか、そんなことは頭から飛んでいて、カールは意識が失われていくのに任せて、倒れていく。
ソロモンはカールの手を捕まえようとして、
「…くっ…!」
ぎりぎりのところで逃してしまう。
「カール、今行きますよーーーーーーーーーーー!」
愛のダイブ。ソロモンは翼を広げて、落ちていくカールを見事にキャッチした。
「本当に、後先考えない人なんですから…!」
腕の中では、カールが完全に意識を失っていた。
「このまま、連れていってしまっても…苦情はでませんよね…?」
当事者から最大の苦情が来そうなものだが、本人に意識はない。
ソロモンを止める者はいなかった。
おわりv
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